紅葉の時期になると恋しくなるホカホカの焼き芋は、秋の定番のおやつです。焼き芋の素であるサツマイモは、スイートポテトや大学芋など調理しても美味しい、おやつに人気の食材として知られています。
日本各地で栽培されているサツマイモですが、主要品種も約60種類と大変多く、品種改良も盛んでさまざまな新品種があります。ここでは主要品種の1つで焼き芋に人気の品種である紅はるかの特徴をご紹介しましょう。
紅はるかはサツマイモの中でも人気の品種
紅はるかの産地は大分県や宮崎県、茨城県などが有名な産地です。サツマイモはヒルガオ科の根菜で、その種類は主要品種だけで約60種類にも上ります。そんな中で紅はるかは2018年の農林水産省より作付第5位と報告されている人気の品種です。
サツマイモの中でも人気のある紅はるかは、見た目が美しい「九州121号」を母に、そして皮色や食味に優れている「春こがね」を父として誕生したサツマイモ界のサラブレッド芋となっています。
九州沖縄農業研究センターで育成され、食味や芋の外見がいままでの品種のサツマイモより「はるか」に優秀であったことで「紅はるか」という名前が付きました。2010年に九州沖縄農業研究センターより品種登録されているサツマイモです。
4月~6月に植え付けされて収穫は8月~11月頃となります。苗を植え付けてから130日くらいで収穫期を迎えるのです。ほかのサツマイモと同様に収穫してからしばらく貯蔵して甘みが増すのを待ちます。そのため、紅はるかの美味しい時期は11月以降となっているのです。
紅はるかの特徴
秋の味覚である焼き芋をけん引している紅はるかは、海外でも人気が出てきているサツマイモです。
紅はるかの大きな特徴は糖度が高く、加熱するとしっとりとした食感になる点です。焼き芋向きのサツマイモといえば鹿児島名産の安納芋(あんのういも)も有名ですが、紅はるかも糖度と食感のよさは引けを取りません。
一般的なサツマイモは焼き芋にすると糖度は約50度ですが、紅はるかの焼き芋の糖度が60度にも高くなります。糖度60度の甘さとは、たとえば食感が違うので実感できないかもしれませんが、一般的ないちごジャムくらいの甘さです。
舌触りがよく蜜芋タイプのサツマイモ
紅はるかは、焼き芋にした時にまるで蜜が入っているかのように水分があります。糖度が高い「蜜芋」タイプのサツマイモです。
焼いたり蒸したりするなどの加熱後の食感は、滑らかな舌触りです。もしかすると焼き芋を食べてのどに詰まらせしまった、などという経験をお持ちの方もいらっしゃることでしょう。しかし紅はるかの焼き芋を食べてもそのようなことは起こりにくいのです。
堀たての紅はるかをがぶりとかじると、ジャガイモのような粉質ですが、貯蔵すると粘質になり甘みが増します。
紅はるかの甘さの源は麦芽糖がそのほとんどです。そのため非常に甘いとはいえ、その甘さは上品な甘みに感じられます。
見た目が美しい
見た目の美しいサツマイモを母に、そして皮色の綺麗なサツマイモを父にもつ紅はるかは、両方のよい遺伝子だけを受け継いだサツマイモ界のサラブレッドです。
大きさは中ぐらいで、長さも長くもなく短くもありません。形は円柱形で両端の尖ったサツマイモらしい綺麗な紡錘型をしています。皮は美しい赤紫色をしており、中は黄色みがかった白っぽい色です。
数か月貯蔵することで糖度を増す!
甘みが最強でネットリ系のサツマイモですが、実は堀たての紅はるかは全く甘みがありません。食感も繊維だらけで筋っぽさが強調されている印象を持ちます。
その紅はるかを、適切な温度と湿度に保った場所に数か月貯蔵することで甘みがどんどんまして、サツマイモの中でもトップクラスの甘みを誇るようになるのです。ほかのサツマイモ同様、紅はるかも収穫後は数か月貯蔵しなければ甘みは出ません。
紅はるかに期待できる栄養効果
焼き芋にすると右に出るサツマイモはないほど美味しくなる紅はるかは、そのほか滑らかな食感を活かして、以下のようなお菓子などに利用されます。
・ペーストにしたお菓子
・スイートポテト
・プリン
また、意外に紅はるかの天ぷらもおいしいものです。
こうして美味しく食べられている紅はるかには、ビタミンCと食物繊維が豊富に含まれています。紅はるかに含まれる栄養成分について、詳しく見ていきましょう。
抗酸化作用に期待できるビタミンC
ビタミンCの抗酸化作用の効果で風邪や生活習慣病の予防に期待が持てるほか、ストレスに対する抵抗力を高められるといわれています。皆さんもご存じのようにビタミンCは美容効果も抜群です。
ダイエットに期待できる食物繊維
食物繊維はおなかの調子を整える食品として有名ですが、便秘の予防をはじめとする整腸効果に期待が持てます。便秘が改善されるとダイエットにも効果的で、にきびや肌荒れなど肌のトラブルの改善によって美肌効果が狙えます。
便秘予防の効果的な甘み成分の麦芽糖
紅はるかの主要な甘み成分である麦芽糖は、便秘解消効果に期待できる成分だといわれています。赤ちゃんの便秘薬にも利用されているそうです。
麦芽糖の発酵作用が腸の運動を促進し自然なお通じに繋がるといわれています。お砂糖よりも低カロリーなのに、甘くておいしい紅はるかはダイエット中に甘いものが食べたいときの強い味方です。
まとめ
大分県では「甘太くん」、茨城技研では「紅天使」、宮崎県では「葵はるか」というブランド名でも知られている紅はるかは、サツマイモ界のサラブレッドと言われています。まずは焼き芋でパクリとその甘い味わいをご堪能ください。
「安納芋専門店 種さん」は、安納芋の産地である鹿児島県種子島で安納芋などのサツマイモを扱っています。毎日丁寧にサツマイモを栽培しているお芋の味はお墨付きです。主要の安納芋のほか、種むすめや今回ご紹介した紅はるかの栽培もしております。
どなたにも美味しく召し上がって頂けるよう、安心・安全なサツマイモを提供しています。紅はるかや種むすめを堪能したいという方は、ぜひご注文ください。味わいに間違いはございません。